オキナワノコワイハナシ2013「嵐声(あらしぎー)」「屋敷神」「てるてるぼうず」

沖縄

「今年のオキナワノコワイハナシの放送日はいつ!?」

と毎年チェックするみなさん、お疲れ様です。

これまでに放送された「オキナワノコワイハナシ」をAmazonプライムで観れる中から紹介します。

オキナワノコワイハナシ……RBCで2004年からスタートした年に一度放送される、3話構成のオムニバス・ホラー番組です

みなさんも感じていると思いますが、年によって振れ幅が大きすぎですよね。

「今年は3話ともパロディとか実験要素か」と思えば翌年は「3話とも怖すぎ!なんで?」みたいな。

ライバルの琉球トラウマナイトはストーリーテラーがいますが、オキナワノコワイハナシは存在しないので、没入感がありますね。

今回紹介する「オキナワノコワイハナシ2013」

  • 「嵐声(あらしぎー)」
  • 「屋敷神」
  • 「てるてるぼうず」

の3本です。ネタバレなしです。

≫ オキナワノコワイハナシ2013

「嵐声(あらしぎー)」

嵐声とは不吉な知らせの事です。ある日、遊泳禁止のビーチで姉妹が遊んでいました。

砂浜の妹は不気味な声を聞き、海にいる姉の悲鳴で振り返りますが、姉の姿は見えなくなってしまいます。

時が経ち、同じビーチでメグミはボディボードを楽しんでいました。不気味な公衆トイレで着替えを済ませ帰るため車に戻ると、キーを落としたことに気づき引き返します。

キーを探し、白いワンピースの少女、アキコに出会います。周囲に不気味な音がしたため、一緒に帰ることにします。

ところが車は消えていて、2人の目の前に顔のないマジムンが3人、立っていました。2人は助けを求め、コテージに駆け込みます。

そこには3人の若者がいました……。

【感想】

冒頭の姉妹の「姉」が誰なのかという事が、最後に分かります。わたし、実はコテージの3人組が怪しいと予想していました。

結果、予想は外れますが、「なんで?」ともう一度見返すと、確かにあの人物と誰も会話していない。参りました。先入観ってこんなに強いんだと感じる作品です。沖縄版シックスセンスと表現すればいいでしょうか。

「屋敷神」

「糸満市一家連続失踪事件」の現場に残されたビデオ映像。ラベルには「未解決」の朱印。

その映像がスタートします。運転する父、助手席の母、妹のサチ、撮影者は兄のタク、車にはユタのトウマも乗っています。引っ越す予定の家に向かっている途中です。

実は乗り気なのは父だけ、妊娠中の妻、こども2人はまったく興味なしです。

「むーとぅやー(本家)」物件なので特別な御願(うがみ)を屋敷神に行う必要があるため、ユタも呼んだのです。

仏壇があった場所に祭壇を設置します。しかし奇怪な現象が起こります。家主のクニヨシはユタに「何とかしてくれ」と叫びますが、父を指差し「この人がユタのフリしろって言ったから」と血を吐いて倒れます。

騒動の中、妹がいなくなってしまいました。タクは撮影を続けながら妹を探しに行きます……。

【感想】

フェイクドキュメント、いわゆるモキュメンタリー(テレビ的構成を排除した)表現方法です。登場人物が撮影した映像という作りです。個人的にこの技法はとても好きです。没入が強くなるので、怖さが強調されるんですよね。

しかし手振れや急なズームなど素人感の表現は画面酔いするというレビューもありますね。

私なりの考察があるのですが、ネタバレ含みますので迷うところです。別記事にするとネタバレを防げますかね。別記事にしたらここにリンクを貼ります。

コンプラが甘いです(笑)。後部座席シートベルト義務化(2008)以降の作品なんですけど、誰もシートベルトしてないです。これも含めてフェイクドキュメント技法だったら凄い(たぶんそれはない)

「てるてるぼうず」

母親と2人で暮らす小学生のリエは、翌日の遠足に向け、てるてるぼうずを作って楽しみにしています。

てうてるぼうずの歌を歌いながら登校中、スマホを眺めながら運転していた男性の車にはねられ亡くなります。

半年後、現場近くで運転中にスマホ電話していた別の男性が小学生の霊に襲われ「首チョンパ」されます。翌朝、その首がてるてる坊主になり木にぶら下がっていました。

半年前、リエをはねた加害者男性が焼香のため訪れますが、母親は断ります。リエの祖母に「人を呪わば…」と諭されますが、母親は許しません。

運転中にスマホ操作した人が木に吊るされる事件が多発します。母はリエが公園にいるのでは?と向かいます……。

【感想】

霊は懺悔(事故現場の花を換えている)している加害者を許し、自分が死んだキッカケ(運転中のスマホ操作)を見たら肉親でも許さないというトランス構造、良いですね。(ネタバレしてません)

加害者役の当山彰一さんの演技が素晴らしいので、ぜひ見てほしいです。

コンプラが甘いですね(笑)。赤信号で停車するシーン、普通に停止線オーバーしています。細かいですが令和だとアウトです。まぁ、ね。

嘉数ゆりさんがちょい役です。9年後、2022年の琉球トラウマナイトでは全3話に出演したタレントも当時はまだ駆け出しです。

↓続編はこちら

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