成功者の本を読んだり、インタビューを観て「今日から自分も頑張ろう!」と思っても、一週間もすれば冷めてしまう。
そして次の本を探す……。そんなあなたへ、おすすめの本があります。
パーソナルモチベーター、石井裕之さんのベストセラー「『心のブレーキ』の外し方」を紹介します。
よくある自己啓発本の「自信を持とう!」「やる気を出そう!」で鼓舞するものではありません。
それが大事なのは知っている。問題は「どうやって自信を持つのか?」「どうやってやる気を出すのか?」という具体的な方法です。本書では7つの「読むセラピー」を通して「心のブレーキ」の外し方を案内する本です。
潜在意識は現状を維持しようとする
心のブレーキとは潜在意識の現状維持メカニズムです。
「現状維持メカニズム」というと、ああそうかわかったそれと戦おうとみんな思うけれど、実際の「現状維持メカニズム」は「現状維持メカニズム」とは気づかれないようなカタチで僕らの首根っこをつかんでいる。たいていは、自分がかたくなに主張している「正しさ」のなかにそれは隠れている。
— 石井裕之 (@HiroyukiISHII) March 25, 2019
潜在意識は昨日までの自分が安心
- お金持ちがなぜお金持ちかというと…お金持ちだから
- 太っている人がなぜ太っているのかというと…太っているから
- 貧乏な人がなぜ貧乏なのかというと…貧乏だから
潜在意識は今までの自分を維持しようとします。貧乏の「良し悪し」は潜在意識には関係ないのです。昨日と同じ貧乏の方が「安心」ですから。この仕事をやれば臨時収入だったのに「なんとなくやらない」選択を潜在意識がしてしまうのです。
(典型例)マリッジブルーは「心のブレーキ」
結婚直前、「本当にこの相手で良かったのか」「このタイミングで良かったのか」と、結婚に対して不安になってしまう。意識ではパートナーと高めあいたいと願っているのに、潜在意識は現状維持メカニズムを発動してしまうのです。「今までの独身の方が安全だよ」と。
スタートはできるだけ繰り返しゆっくり
では、どうすればよいのか?結論は「最初はできるだけ繰り返しゆっくり」行動するのです。
止まっている自転車の最初のひと漕ぎは力を使います。しかし、加速してスピードが維持されている時のひと漕ぎは最初より力を使いません。潜在意識も同じで最初の変わる第一歩が大変なのです。
止まっている自動車もいきなりトップギアに入れるとエンストします。遅いけど力の強いローギアでスタートするのと同じです。
以前、この内容を新入社員研修で話したときに、自動車の例えをしたらAT限定が多くてちょっと失敗しました。
ヤル気が長続きしないのは当然
感情は放っておくと自然に消えるものなので、ヤル気の感情が長続きしないのは当然だそう。ヤル気の感情を定着させるには「行動に変える」ことが唯一です。
映画を観て「感動した」というのは「感動されられた」なのです。受動的な体験です。それを行動という能動的な体験にシフトする。たとえば映画で感動したら、他人に教える。いい本だと感じたら、一つでもいいので実践してみる。などです。
受動的な体験を能動的な行動にシフトすること。助手席からシフトして運転席のハンドルを握ることになり、感情が続きます。
迷った時に役立つ「イエス」
A「SPEEDの後に出てきた沖縄出身のグループって名前なんだったっけ?」
B「あぁ、いたかも。名前が出てこない」
まぁ、いいや。→数日後、「あ!Folder5だ!」
潜在意識には「時間」の概念がないので、意識で忘れていても、裏でずーっと脳内検索を続けているのです。これは、脳のリソースを消費し続けていて、あまりよろしくない状況です。
「成功したかもしれない」より「失敗した」の方が生産的
過去を「あの時に成功したかも」と考え始めると、潜在意識はずっと脳内検索を続けます。しかしアイドルグループ名とは違い、過去の結果は答えがないのです。
「学生時代、告白していたら付き合えていたかも」より「学生時代、告白したけどフラれた」の方が潜在意識的にはが良いのです。
以上が選択で迷う事があれば「イエス」を選んだ方がいい理由です。
フェイク イット
Fake it Until make it!(演技する。実現するまで)
なりたい自分を信じるのではなく、なりたい自分を「演じる」のです。ウソはウソなので、現実との間に矛盾がないのです。このハッタリを本物になるまで演じ続けると、やがて現実になります。
まとめ
章(セラピー)の終わりに具体的なアクションプランがまとめられています。ので読み終わったら「行動」して能動的な体験にシフトしましょう。
私は2006年に出会いました。自己啓発に傾倒していく大きなキッカケが本書でした。「Fake it」の説明は最終章なのですが、いきなり対話形式になり、読んでいて楽しいので、ぜひ手に取ってください。
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