公園デビューを済ませたお母さん、お父さん、次のステップに登山はいかがですか?
実はハードルが高いと思われている登山も、コース選定をすれば、負荷のあるウォーキング・トレッキングのようなアクティビティになります。ぜひ、トライしてみてください。
先日、家族全員で石川岳に行ってきました。娘2人は6才と5才です。結論は4才頃からでも大人がサポートすれば十分に楽しめる山だと感じましたので、解説致します。
私は京都・岐阜に居住していた時代、山岳会に所属して雪山登山やロッククライミングに興じていました。
沖縄で縦走を楽しめるルートは限られていますが、登山入口→頂上→下山のシンプルな登山のデビューに石川岳をおススメします。
この記事では石川岳の駐車場から登山コース、登山ペース配分のコツ、持ち物などについて解説します。
登山前に石川青少年自然の家にて受付をします
服装は長袖・長ズボンが基本です
石川岳は急登の場所がありますので、グローブ(もちろん軍手でも可)があると良いです。帽子もあると良いです。もちろん、フットウェアは、しっかりとした靴を履きましょう。
駐車場は正門手前左側にあります(舗装・ライン引きなし)
マップには載っていませんが、正門に入る手前の左側に駐車場があります。舗装はされていません。
歩いて正門から入り管理棟で受付をします。
受付で氏名・連絡先・人数・コースなどを記入します
管理棟にある事務所。映画館のチケット購入の様にマイクで会話ができます。横にはマップ・所要時間なども掲示してあります。コースの相談や当日のコンディションについても教えてくれます。
3つのコースから選びます
A、B、Cコースから選択します。
子どもと初登山ならAコースの一択です!
管理棟から登山道入り口まで歩きます
途中のファンタジー広場までにトイレを済ませておきましょう。
登山口から最初の分岐点までが初登山には難関です
登山口からほどなく急登の息切れの坂エリアです。ロープが張ってありますので、活用してください。
しかし、写真のような状況が続きますので、小休止できるスペース(背後に金武湾、火力発電所など石川市街が見える場所)で休憩と水分補給をしましょう。
ただ、毎回ここで引き返す家族を見ます。もちろん無理は厳禁ですが、この場所までくればルート分岐までもうすぐ、そして尾根歩きになるので、背中を押したい気分になってしまうのです。
ここで引き返してしまう原因は3点です。
登山は距離に加え、高低差もありますので、スタートのとりつきほど意識してゆっくり歩きましょう。
つい子どもを急がせてしまってペース配分が乱れ、この場所で引き返してしまう状況になってしまいます。ここでしっかりペースを戻し、少し登った分岐でもう一度水休憩をしましょう。残りは楽しい尾根歩きが待っています。
他のパーティと比較する山ではないので、後ろから詰まってきたら、安全な場所に止まって道を譲りましょう。
背後に石川市街が見える場所までくれば分岐までもうすぐ
AとB・C分岐を過ぎると尾根歩きになりますので、森の散歩という感じです。(オレンジ部分)
トレッキングですね。次女は「冒険してるみたい―」と先頭になり歩き出しました。
尾根・稜線歩きは楽しいですよね。娘2人ともスイッチが入っています。
B・Cコース 「涼風の森」の夏場から秋の気持ちよさは非日常感が半端ないって
今回は初登山なのでAコースでしたが、以前B・Cコースで通った涼風の森は文字通り風の通り道です。
夏の時期、風の通り道にクモの巣が張っている事が多いので、先頭は枝を拾って振り回しながら進みましょう。
山頂(204m) 石川は沖縄のくびれなので西・東の海岸の景色を楽しめます
登頂です!(所要時間35分)
娘2人は初めて頂上に来ました。妻は小学生以来との事です。
初登山頑張りました!(下山まだですけどね)
頂上でお昼もアリですが、日陰が少ないので、子どもが小さいうちは無理せず、下山後の管理棟の日陰のベンチでの昼食をおススメします。
2016年の頂上の様子。比較すると石川岳の山頂標識は新しくなっていますね。
下山の方法「しりもち坂」エリアの対応は三点支持
下山の方が難しいのは高山も低山も同じです。理由は下る方が、判断・体力・技術が難しくなり、ルートを外れて遭難するのも圧倒的に下山時です。詳細は省略します。
石川岳はルートを外すという事は「ほぼ」ないので、「判断」は除外し、「体力・技術」にスポットを当てます。
登りより降(くだ)りが筋肉・関節に負担がくる
下る方が、筋肉と関節に負担がかかります。筋肉が引き延ばされながら力を掛ける(ブレーキを掛けながら力を入れる)状態になっています。
筋肉への負担増に加え、関節への負担も増えます。
以上が下山が難しくなる理由です。
それをカバーリングする技術が「三点支持」です。
岩に張り付いているイメージです。1点ずつ動かしていきます。足を動かしている時はつかんでいるロープは離さない。ロープをつかんでいる手を動かす時は足は動かさない。という事です。
さて、分かりやすく子どもに教えるにはどう声掛けすればいいでしょうか。
子どもに三点支持の教え方は「お尻をむける」
三点支持の場所では大人が先に降ります。そして声掛けは「お尻をむけて」です。山側を向くと自然に手がロープをつかみます。後ろ向きになって降りる動きをサポートすると良いでしょう。
それでも難しい場合はロープをつかんでカニ歩きをさせましょう。
下山後は再び受付で時間を記入します。
下山したら受付で下山時間を記入してミッションコンプリートです。
ちょっと!登山記念スタンプとかあるじゃない!
ひとり1冊もらえます。いつから始まっていたのでしょうか。下山時間を書かずに帰宅する人もいるので、これはいいアイデアですね。
スタンプが欲しい旨を伝えれば台紙がもらえます。
50回に達すると記念品の贈呈があります。
毎週登れば1年、毎月ペースで4年、年1回ペースだと50年で達成できますね。
午前中に登頂すれば、山頂でランチもできますが日陰は無し
管理棟にピロティがありますので、子どもが小さいなら無理して山頂で食べず、涼しさ優先で下山後に昼食をするスケジュールでもいいでしょう。
持ち物と持つ人を決めるコツ
アルパイン時代の個人装備やパーティ装備の分担の考えを、家族で石川岳に登る持ち物に当てはめてみました。
子どもは幼稚園や保育園でいつも使っている水筒でよいでしょう。行動食といっても専門的な物を準備する必要はなく、おにぎりなどでよいでしょう。もし行動食を選ぶなら、こどもでも食べやすいゼリー系が良いでしょう。軍手は子ども用がなければ大人だけでもよいです。
- 地図(受付でもらえます)
- スマホ or 携帯電話
- 下山後、管理棟で昼食するならお弁当など
初登山なら、これをすべて大人が持ちます。お父さんがいればお願いします。トートバックや肩掛けではなく、ザックにしましょう。両手が空き、両肩に均等に荷重されるので疲労が軽くなります。
上記をすべて入れても20L以下の容量で十分です。新たに買う必要はないですが、もしスポーツショップやホームセンターで購入する場合、20L以下でチョイスしましょう。
初登山はできるだけ子どもに荷物を持たせないようにしましょう。
【まとめ】整備された石川岳は初登山におススメです
以上を意識しましょう。石川岳は整備が行き届いた登山道になっています。ぜひ初登山を目指してください。
【補足情報】冒険コースは老朽化のため通行不可です
登山がむずかしければ、という理由で親しまれた冒険コースが老朽化のため、通行不可になりました。
娘も2~3才頃、冒険コースで楽しんでいました。残念ですね。
下の画像は長女が1才の頃です。登山の勉強をしていたようです。(笑)
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