中間管理職からの出世は「評価」より「評判」できまる

出世

多くの日本企業は管理職から急激に役職のイスが減ります。ここからの出世はこれまでの出世と大きく変わります。

高速道路の出口で渋滞している日本企業の人事

現場で結果を出していけば順当に中間管理職に昇進・昇格していきます。

平社員なら自分の結果を出す、主任なら担当分野の結果を出す、係長ならグループ、課長なら課の結果を出す。

近年のビジネスパースンの8割は課長にすらなれないそうです。上が詰まっているのです。高速道路で順当に中間管理職まで来たら出口が渋滞で詰まっているのです。

下から押し出してくる人材に対し、役職のイスが少ない。ではどう解決するか?一時的にイスを増やす、つまりポストを増やすことで対応しているのが日本の企業です。

代表的な肩書をあげると、次長、担当課長、専任課長、部長補佐、など、「間を刻む」肩書になります。

このルートに流れる人材は経営サイドから、以下の評価をされています。

  • 上へ行けるかのチャレンジ枠
  • 一時退避枠
  • バッファ(緩衝材)枠

上へ行けるかのチャレンジ枠

課長を部長に昇進させたいが、責任に耐えられるか分からない。なので次長として部長の仕事を一部任せて様子をみる。成果が出れば、次期人事で部長に昇進となります。私の社会人経験ではこのルートでの昇進が圧倒的に多いです。

一次退避枠

優秀だが、ポストが埋まっているので昇進のタイミングを待っている間に退避としての枠。その間に上のポストが空き、実績があれば昇進の対象になります。

バッファ(緩衝材)枠

終身雇用制度、在級年数のおかげで本人は特に成果を出していないが(出したとしても平成前半の現場社員時代)、肩書がある人材です。現在(2022年)での50代後半の人材に多い例です。

1日中、スマートフォンでFacebookをながめている。実は私の拠点にもいました。

社歴は長い、しかし、現在の現場の仕事も、マネジメントもできない。どの拠点でも扱えないので、「社長室付け特命業務」のような謎の肩書で彼は拠点に机が用意され、出社・昼食・退社の間にスマホとタバコという1日をくりかえしていました。

もうお分かりでしょうが、この枠は会社・本人共に昇進する/させる意思はありません。解雇できないだけです。

ちなみに、先述の特命業務は会社に対する不利益行為が発覚し、自主退職となりました。

中間管理職からは「評価」ではなく「評判」を意識する

ではチャレンジ枠一次退避枠の中間管理職はどういう基準で昇進するのでしょうか。

中間管理職より上のポジションは会社の将来を託す人材になります。

「100点満点中の何点」ではなく「コイツとアイツはどっちがいいかな」で決まります。

評価より評判で決まってしまう事が多いのです。

経営陣は中間管理職のどこを観ているか?を意識するとライバルと差をつける行動は日常に多くあると感じます。観られているのは下記3点です。

  1. 複数の人数で仕事する/させる
  2. 指示した作業のスピード意識
  3. 役職とのコミュニケーション

複数人での仕事

中間管理職は自分だけの仕事では評価されません。拠点の仕事全体で評価されます。個人の成績が良くても、全体がダメならダメなのです。指示を一人に出すのではなく、複数人に出すようにもします。

指示した作業のスピード意識

指示出しだけではなく、成果物が「いつまでに」を明確にします。そのためには適宜、進捗確認を行います。

役職とのコミュニケーション

中間管理職は部下とのコミュニケーションに注力する傾向がありますが、上とのコミュニケーションも平社員時代を思い出し、行う必要があります。私が平社員時代に中間管理職だった上司が、お互いに昇進して、私が中間管理職、上司が経営サイドにスライドしていきました。

嫌いではなく、なんとなく疎遠になってしまいます。

これを読んでいる中間管理職の皆さま、思い当たる節ありませんか?私だけでしょうか?

中間管理職は経営サイドから「こちら側」に来れるか見られている

給与を上げるには役職を上げる、つまり出世するのが一番有効です。

課長であるあなたの評判とは、あなたが率いる課自体の評判です。

課長1年目の教科書

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40代の中間管理職は出世転職か迷う人も多いでしょう。実は私もそのひとりです。

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